企業のブランディングや認知度の向上に欠かせない要素としての筆頭にあげられるロゴデザイン。FacebookやGoogleのような大企業は完全オーダーメイドのオリジナルデザインを制作しているのかというと、必ずしもそうではありません。もちろんロゴマークは他社との差別化やオリジナルカラーを出すためにそれこそ1から制作しているかと思いますが、ロゴタイプに関しては既存のフォントをカスタムして作成しているものも実は多いのです。
今回は『The fonts behind famous wordmark logos』という記事より有名企業がベースにしているフォントの種類と、どのようにカスタムしたのか?をお伝えします。
FacebookのロゴはKlavikaというフォントに基づいています。既存のフォントとカスタムされロゴとして使われているもの、あなたは違いを見つけることができますか?マージされた「K」の2つの部分や「F」とのクロスバーが平行になっている部分、そして「c」はわずかに広がっています。フォントの太さに関しても従来のものより若干太くなっています。
GoogleのロゴはCatull BQという書道風のフォントに基づいています。違いは非常に小さく「E」のクロスバーが先細になっています。Googleのロゴはその独特な色の設定によって独自性を表現しているようです。
Vimeo
VimeoののロゴはBlack Roseという手書き風のフォントに基づいています。基本的には、文字だけの「V」と「I」と「M」「E」と「O」の間のスペースの調整。より空きをなくしてスペースを詰めています。
PayPal
PayPalは誰もが間違いなく目にしたことがあるであろうVerdanaというフォントに基づいています。Verdanaはマイクロソフトがコンピュータ用ディスプレイ上での視認性向上のために開発したフォントで、1996年に提供して以来世界中の多くのコンピュータで使用されていますのでパソコンをお持ちの方であればよくめにしているのではないでしょうか。PayPalは文字のエッジを丸め、「A」のお腹の部分を変化させました。
TMZ
TMZのロゴは、Ameliaというフォントに基づいています。「T」の横棒は伸び、「M」の上にかかっているので「M」「Z」は縦の比率が短くなっています。
Flickr
私たちが気付いていない微小な違いがある場合を除いて、FlickrのロゴはFrutigerというベースフォントから全く変更されていません。こちらもブランドの認知度をロゴデザインの色に完全に依存しています。
Absolut
ABSOLUT VODKAのロゴは、とても有名なフォントのいずれかに非常に密接に基づいているFutura(ここでは、横幅の狭いコンデンス体)。慎重に見ると、ABSOLUTのロゴはもう少しだけ動的な作りで、その文字に小さなセリフが追加されていることがわかります。
YouTube
YouTubeのベースフォントはAlternate Gothic No. 2であまり変化はありません。単語ごとに分離されており、みてわかるとおり「Tube」を囲むボックスがあります。
LinkedInはMyriad Proというフォントの太字バージョンを使用しカーニングで締めています。
Giorgio Armani
太い線と細い線の連動によって特徴付けられるmodern serifs、高級ブランドの特徴となっています。ジョルジオ·アルマーニは、最も有名な現代的セリフ体の一つDidot LTを使用しています。カーニングはタイトであり、「ARMANI」の文字はすべて繋げられています。
Twitterはスタンドアロンのシンボルとして鳥のアイコンが有名ですが、以前はPicoというフォントに基づいたロゴデザインで「t」と「e」の文字が変更されました。
Skype
SkypeはHelveticaというフォントに基づいたロゴデザインで丸みを帯びた変動用いています。また隣の文字同士が触れるようにカーニングを引き締めて、バブルのアウトラインでそれらを囲んでいます。
まとめ
今回ご紹介したどの企業も既存フォントをベースにしているとは言え、ロゴタイプだけで確実に認識が出来てしまいますよね。ロゴタイプは読めなければならないのため、既存フォントをベースにカスタムすることは視認性や親しみやすさを考慮したあえての選択なのかもしれません。
原文:The fonts behind famous wordmark logos/99desigen